元祖「昆布しょうゆ」のカネカメなかむら社長ブログ

一滴の醤油から見える社会、食を中心とした日常の雑感や食育のことを書いていきます。

手で触るということ

人間の指先の細かい動きを人工的に再現するよりも

感情を人工的に再現する方が、何倍も簡単だというようなことを聞いたことがあります。

人間というのがいかに単純な生物かというよりも

その指先の特殊性が、今回のテーマです。


とはいっても、人工知能機械工学などの分野は

まったくの門外漢なもので、ごく身近な日常的な経験の話です。

コンピュータ化できない細かい動きは言わずもがな、

手は想像以上のパワーを宿し、エネルギーをもたらしてくれます。

おにぎりも、コンビニで買うのが一般的になり、家庭用でも型が売っていたりしますが

やっぱり手で握ったものがダンゼンおいしい。

ふわっと空気もいっしょに握ると格別です。

おひたしも、搾りすぎずちょうど良く水気を切るのが大事な手のひらの感覚。

この力の入れ具合というのが、数量化がむずかしいようです。


醤油造りには「麹室(こうじむろ)に入れる」という段階があります。

麹室(こうじむろ)という部屋で

原料の蒸し大豆と炒り小麦に麹(こうじ)菌を繁殖させるのです。

ここでこの「醤油の素」は3日間過ごし、次の工程へと移されます。

オートメーション化の進んだほとんどの醤油工場では麹室も自動洗浄されますが

中村醸造元の麹室は手洗いです。

醤油職人自らがまる一日かけて高圧のシャワーを使い

20畳ほどの麹室を隅から隅までまんべんなく洗浄するのです。

この洗浄方法はコストも労力もかかりますが、中村醸造元が敢えてこの方法をとるのは

安全性はもとより、血の通った手のひらや指先で機械の状態を把握するということにも大きな意

味があると考えているからです。

(実際醸造機械メーカーさんからも、この方法がいちばん確実に機械のメインテナンスができる、

とお墨付きをいただいています。
手で触るということ.JPG
手をかけてやると、醤油でも何でも、かわいいものなんですよ。

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| コメント(0) | トラックバック(0) | 2009年3月20日 00:08

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