私はびわが大好きです。
びわの時期になると、なくなった祖父のことを思い出します。
祖父もびわが好物でした。
その祖父が病に臥し、もう長くはないだろうと医者に宣告された時、
誰かが祖父に「何が食べたい?」と聞きました。
祖父はびわが食べたい、と言いました。
家族に親戚一同に、日本全国、かどうかはわかりませんが
すくなくとも電話なりコネなりを使って
その時代にでき得るすべての手を尽くしたはずです。
右往左往の大騒ぎでびわを求めました。
ところがそれは10月。
結局祖父はびわを食べずに逝きました。
教訓:最後に何が食べたいかなんて聞いてはいけない。
旅立つ者も見送る方も、
心残りはできるだけ少なくしたいものです。
(あれから27年・・・いまならCASシステムなどの優れた冷凍技術で
一年365日、日本のどこかに食べごろのびわの一つや二つは
保存されている気がします。
私も祖父に習って、死ぬ前に「びわが食べたい」なんて言ってみようかな。
家人には大笑いされそうですが。)



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